ワーキングメモリとは
ワーキングメモリとは作業記憶と言います。
これは現在の作業に必要な情報を一時的に記憶して、
その記憶に基づいて作業を効率的に実行して課題を解決することができる能力です。
- 先生の講義で言っていること(複数)をメモして記憶する
- たくさんの資料を短時間で読み込み、内容を理解する
- 質問された内容を聞いて理解しながら、同時に回答を頭の中でまとめる
よく頭が良いよねという頭がよいの定義とは、
- 理解するのが早い
- 作業が速い
- 様々な状況に応じて的確に答えを出す
というワーキングメモリが優れているかどうかを表現していることが多いです。
ワーキングメモリが乏しいと言われたことをすぐにど忘れしてしまいます。
また、片付けができないのもワーキングメモリが弱いという言い方もできます。
あなたのワーキングメモリをチェックしてみる
あなたのワーキングメモリの容量がどれくらいか簡単にチェックしてみます。
一般的に私たちの脳は数字や単語を記憶する場合に
7±2個のブロックで覚えると記憶しやすいと言われています。
ではひとつ、7つの単純な数字を使って簡単なワーキングメモリの実験をしてみよう。
8 5 3 2 1 1 0
この数字を、口の中で何度か反復してみてください。
そして次に目を瞑り、瞼の下に7つの数字を思い浮かべてみましょう。
この数字のうち後ろから5番目の並びにある数字をぱっと言うことができますか?
間違っていた人も良い結果だった人もワーキングメモリは多いに越したことは無いです。
特に受験勉強の場合は暗記科目があるので、
ワーキングメモリが多いほうが確実に受験に有利になります。
ワーキングメモリの構成
ワーキングメモリは3つの構成で考えられていると言われています。
- 言語的短期記憶:数、単語、文章など
- 視空間的短期記憶:イメージ、絵、位置情報など
- 中央実行系:注意の制御や、処理資源の配分といった高次の認知活動
そして、中央実効系が他の短期記憶に組み合わされると、
- 言語的短期記憶+中央実行系=言語性ワーキングメモリ
- 視空間的短期記憶+中央実行系=視空間性ワーキングメモリ
となります。
ワーキングメモリは
- 会話
- 読み書き
- 計算
日常生活、学習、仕事で、重要な能力になります。
ワーキングメモリを鍛える方法
ワーキングメモリを鍛えることは可能です。
- 睡眠を十分にとる
- 暗算
- デュアルタスク
睡眠を十分にとる
まず、ワーキングメモリを鍛えるためには睡眠が重要です。
2019年にアメリカの有名大学や国立研究所の学者たちが発表した研究結果によると、
睡眠不足がワーキングメモリの現象に関与すると指摘されています。
また、この一例だけではなく睡眠不足がワーキングメモリに悪影響を与えることは
他の研究でも報告されています。
ワーキングメモリの機能を最大限に発揮するためには十分な睡眠を摂ることが大切です。
一般的には7〜8時間の睡眠がベストです。
暗算
様々な数字を記憶して計算する暗算はワーキングメモリを使う作業として代表的です。
頭の中で100から7を引き、引いた後の数字から同じく7を引く、というように
同じ数字を引き続けてみてください。
やってみると案外手こずる人も多いと思います。
慣れてきたら桁を増やすなどの難易度を上げると、
ワーキングメモリのトレーニングになります。
デュアルタスク
デュアルタスクというのは運動と知的作業を2つの異なるタスクを同時に行うことです。
運動によって脳の身体を動かす部分が活性化することに加えて、
知的作業によって前頭葉も活性化するのでワーキングメモリのトレーニングになります。
例えば、あなたがお風呂でシャンプーして身体を洗っている時に
前日に食べた食事の献立を朝から順番に思い出してみましょう。
手を動かしながら記憶を呼び起こすという作業を同時に行うのでデュアルタスクです。
他にも歩きながら走っている車のナンバープレートを足してみるというのも良いです。
まとめ
ワーキングメモリが多いほど受験生にとっては非常にアドバンテージになります。
勉強したことがなかなか覚えられないという受験生は、
今回紹介したワーキングメモリを鍛える方法でトレーニングしてみてください。
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