蛍光ペンは「諸刃の剣」になりやすい道具
「とにかく大事そうなところに蛍光ペンを引いている」という受験生は多いと思います。
しかし結論から言うと、蛍光ペンでラインを引くだけの勉強法は、
学習効果が低いことが研究でも指摘されています。
米国の心理学者Dunlosky氏らが2013年に発表した
学習法の効果に関する研究レビューでは、
ハイライト(蛍光ペン)や単純な再読は「効果が低い学習法」に分類されました
(出典:Dunlosky et al., 2013,
Psychological Science in the Public Interest誌)。
一方で、蛍光ペンそのものが無意味というわけではありません。
線を引く作業は、記憶に関わる脳の部位に刺激を与えるとされており、
使い方次第で効率的にも非効率的にもなります。
この記事では、蛍光ペンをただの「作業」で終わらせず、
次の勉強につなげるための具体的な使い方を紹介します。
蛍光ペンが逆効果になりやすいケース
先ほどの研究が指摘するとおり、蛍光ペンは使い方を誤ると、
「勉強した気になるだけ」の道具になってしまいます。
こんな引き方は要注意
- 教科書やノートの大部分にラインを引いてしまっている
- 線を引いた後、見返さずに満足してしまっている
- 何が重要なのか、自分でも説明できなくなっている
ラインだらけのテキストを見返しても、どこが本当に重要なのか判断できません。
まずは「引きすぎている」自覚を持つことが、改善の第一歩です。
蛍光ペンのオススメの活用方法
逆効果を避けるためには、次の5つのポイントを意識してみてください。
蛍光ペン活用の5つのポイント
- マーキングは最小限にとどめる
- 色を絞って使う
- ルールを決めて色分けする
- 間違えた問題にマークする
- やることリストの消し込みに使う
蛍光ペンの使用は、本当に重要なポイントだけに絞りましょう。
線が少なければ少ないほど、その部分の重要性が際立ちます。
「ここだけ見れば要点がわかる」くらいの分量を目安にしてください。
色を絞って使う・色分けのルールを決める
多くの受験生が使う「単語だけに線を引く」方法は手軽ですが、
復習の際に「どういう意味だったか」を思い出しにくいという弱点があります。
そこで、重要な一文ごと(キーセンテンス単位)で線を引く方法がおすすめです。
単語は太いペン、文章は細いペンというように使い分けると、
重要な語句がより引き立ちます。
複数の色を使いたい場合は、次のように役割を決めておくと、
見返したときに情報を整理しやすくなります。
| 色 | 使い方の例 | 理由 |
|---|---|---|
| 赤 | とくに目立たせたい一点にワンポイントで使う | 神経を興奮させる色のため、多用すると集中力が落ちやすい |
| 青 | 暗記したい部分に使う | 集中力を高め、気持ちを落ち着かせる効果があるとされる |
| 黄 | 重要な言葉や文章に使う | 注意を引きやすいが、多用すると要点が分散する |
色ごとの効果には個人差があるため、まずは自分に合うか試しながら、
ルールを固定していくとよいでしょう。
間違えた問題にマークする・やることリストに使う
問題を解いて間違えたときに、赤ペンでの採点に加えて蛍光ペンで塗っておくと、
間違えた問題が一目でわかるようになり、復習がスムーズになります。
また、やることリストを作り、終わった項目を蛍光ペンで消していく使い方も、
モチベーションを維持するうえで役立ちます。
化学の教科書で使う場合の例
化学の教科書は、暗記事項と計算・思考のプロセスが混在しているため、
蛍光ペンの使い分けがとくに効果を発揮しやすい科目です。
例えば、無機化学・有機化学の暗記事項(物質の色、性質、反応名など)は、
一色に絞ってマークし、理論化学の計算問題は、
線を引くよりも「途中式を自分の手で書き出す」ことを優先しましょう。
蛍光ペンは暗記の入り口として使い、計算力や思考力は別の練習で鍛える、
という役割分担を意識すると、科目全体の学習効率が上がります。
蛍光ペンより優先したい勉強法
Dunlosky氏らの研究では、ハイライトより効果が高い学習法として、
「練習テスト(自分でテストして思い出す)」と「分散学習(間隔を空けて繰り返す)」が
挙げられています。
例えば、同じ範囲を1日で3回読み返すよりも、
1日1回のペースで3日に分けて復習するほうが、記憶に残りやすいとされています。
補足:蛍光ペンと組み合わせたい学習法
- 線を引いた箇所を、後日「何も見ずに説明できるか」テストする
- 1回で終わらせず、数日おいて同じ範囲を復習する
蛍光ペンは、あくまで重要箇所を「見つける」ための道具です。
見つけた後に、思い出す練習(練習テスト)へつなげることで、
初めて記憶の定着に役立ちます。
蛍光ペンと想起練習を組み合わせる3ステップ
研究で効果が高いとされる「練習テスト」と組み合わせる場合は、
次の3ステップで進めるとよいでしょう。
3ステップの復習ルーティン
- 当日:蛍光ペンで重要箇所にマークする
- 翌日:マーク部分を隠し、口頭やノートで再現できるか確認する
- 数日後:再現できなかった部分だけ、もう一度マークし直す
マークして終わりにせず、「思い出せたかどうか」を毎回確認することで、
同じ蛍光ペンでも記憶の定着率が変わってきます。
一人で勉強法を見直すのが難しいときは
蛍光ペンの使い方だけでなく、ノートの取り方や復習のタイミングなど、
「勉強したはずなのに身についていない」原因は、自分では気づきにくいものです。
松山市の大学受験塾My Self_Learnでは、授業だけで終わらせず、
定期的な確認テストや口頭試問を通じて、知識が実際に使える状態まで、
定着しているかどうかを確認しています。
「線を引いた内容が本番で思い出せない」「自分の勉強法が合っているか不安」
という受験生にとって、検討しやすい選択肢の一つです。
なお、
科学的根拠に基づいたメンタリストDaigoのノートの取り方も参考になる内容なので、
時間があるときにぜひチェックしてみてください。
【勉強よくない諸刃の剣!?】受験勉強にオススメする蛍光ペンの活用方法についてまとめてみた:まとめ
今回は蛍光ペンの活用法についてご紹介しました。
すべての活用方法に共通しているのは蛍光ペンを次の勉強へと繋げるということです。
ただ蛍光ペンで重要なところにラインを引くことが勉強ではないです。
そのラインを引いた後に次の勉強へと繋げることが大切です。




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