覚えたはずの内容が、翌日になるともう思い出せない。
そんな経験を繰り返している受験生は少なくありません。
何度も復習しているのに定着しない場合は、勉強のやり方そのものを見直す必要があります。
結論から言うと、記憶力日本一に6度輝いた池田義博氏が実践する「3サイクル反復速習法」は、
同じ範囲を浅く3回繰り返して読むことで、記憶の定着率を高める方法です。
この記事では、3サイクル反復速習法の仕組みとやり方、
向いている勉強のタイプまでわかりやすく解説します。
3サイクル反復速習法とは
3サイクル反復速習法は、1回で完璧に覚えようとせず、
同じ範囲を3回に分けて浅く読み進める暗記法です。
「一歩下がって二歩進む」を繰り返すイメージで、
ページを少しずつ重ねながら前に進んでいきます。
数字で表すと、①→①②→①②③→②③④→③④⑤という順番で読むことになります。
1ページを3回ずつ読んでいる計算です。
1回目でわからない部分があっても、飛ばしてスピードを優先してかまいません。
繰り返すうちに自然と覚えられるようになります。
3サイクル反復速習法の提唱者
3サイクル反復速習法は、記憶のスペシャリストである池田義博氏が提唱する勉強法です。池田氏は日本記憶力選手権で6度優勝し、世界記憶力グランドマスターの称号を持つ人物で、公式サイトやインタビューでもこの方法を紹介しています。
3サイクル反復速習法が効果的な理由(分散効果)
3サイクル反復速習法の土台には、学習心理学の「分散効果」という考え方があります。
分散効果とは、一度に長時間覚えるより、
短時間の学習を間隔をあけて繰り返すほうが記憶に残りやすいという効果です。
たとえば、4時間で100個の英単語を覚える場合を考えてみます。
| 覚え方 | 直後の定着率 | 時間経過後の定着率 |
|---|---|---|
| 4時間連続で集中して覚える | 高い | 大きく下がる |
| 1時間ずつ4日間に分けて覚える | 高い | ある程度維持される |
覚えるために使った時間は、どちらも合計4時間で同じです。
直後の定着率もほとんど差がありませんでした。
しかし時間が経つにつれて、4時間連続で覚えたケースは定着率が下がり、
分けて覚えたケースは高さを維持したという結果になっています。
このことから、浅い記憶を何度も塗り重ねる、
つまり薄く分散して繰り返すほうが、記憶は定着しやすいといえます。
3サイクル反復速習法のやり方
やり方はシンプルで、少し戻っては進むという動きを繰り返すだけです。
- STEP1テキストの「1ページ」を読む
- STEP2最初に戻って「1ページと2ページ」を読む
- STEP3また最初に戻って「1ページ、2ページ、3ページ」を読む
- STEP42ページに戻って「2ページ、3ページ、4ページ」を読む
- STEP53ページに戻って「3ページ、4ページ、5ページ」を読む
ポイントは、わからない部分があっても立ち止まらず、
スピードを重視してどんどん進めることです。
1回目で理解や暗記ができなくても、
2回目、3回目と繰り返すうちに覚えられるようになります。
3サイクル反復速習法を1週間で試す場合の進め方
どのくらいのペースで進めればよいのか、イメージが湧きにくい方も多いはずです。
英単語や一問一答教材を50ページ分覚える場合を例に、1週間の進め方を紹介します。
| 日数 | 読むページ | ねらい |
|---|---|---|
| 1日目 | 1〜3ページを3周 | 最初の範囲を浅く3回通す |
| 2〜4日目 | 2〜3ページずつ前に進める | 前のページを含めて3周を維持する |
| 5日目 | その週の範囲を通しで1周 | 抜けている部分を洗い出す |
| 6〜7日目 | 抜けが多かった範囲を重点的に再確認 | 弱点だけをもう一段階定着させる |
最初からペース配分を厳密に決めすぎると、続けること自体が負担になります。
1週目は無理のない範囲で試し、
自分にとって続けやすいページ数を見つけていくことをおすすめします。
3サイクル反復速習法が向いている勉強・使うときのコツ
すべての勉強に万能というわけではなく、向き不向きがあります。
Q. どんな勉強に向いていますか?
試験範囲があらかじめ決まっている勉強と相性が良い方法です。定期テストや模試の対策範囲、単語帳や一問一答形式の教材などに向いています。範囲が決まっていない読書や、じっくり理解を積み上げたい応用問題の演習には、別の勉強法と使い分けるとよいでしょう。
Q. 途中で忘れてしまったらどうすればよいですか?
気にせず先に進めてかまいません。3サイクル反復速習法は、1周ごとに完璧を目指すのではなく、周回を重ねて記憶を塗り重ねる方法だからです。忘れている部分は、次の周回でもう一度目を通せば十分です。
参考書や単語帳のように範囲が区切られている教材ほど、
3サイクル反復速習法の効果を実感しやすくなります。
一方で、こうした暗記法だけを繰り返しても、
覚えた知識を入試問題で使える状態まで確認する機会は限られます。
My Self_Learnでは、化学を中心に単元別の確認テストやテストゼミを行い、
暗記した内容を実際の問題で使えるかどうかまで定着度を確認しています。
自己流の暗記法に加えて、理解度を客観的に確認したい方にとって、
検討しやすい選択肢のひとつです。
また、
受験でアドバンテージを取る!!ワーキングメモリを鍛える方法や
理想のタイミングで復習する!!4回復習勉強法についても参考になりますので、
あわせてご覧ください。
記憶力日本一が実践する3サイクル反復速習法とは|分散効果で暗記の定着率を高めるやり方:まとめ
この記事のポイント
- 3サイクル反復速習法は、記憶力日本一・池田義博氏が実践する暗記法
- 同じ範囲を3回に分けて浅く読み、分散効果によって記憶を定着させる
- 試験範囲が決まっている勉強、単語帳や一問一答形式の教材と相性が良い
- 1回で完璧を目指さず、スピードを重視して周回することがコツ
一度に完璧を目指すのではなく、浅い記憶を何度も塗り重ねていくことが、
長期的な記憶の定着につながります。
復習や暗記のやり方に迷っている場合は、
3サイクル反復速習法を試してみてください。




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