日本は諦めないことや頑張れば報われるという価値観が主流
受験生の皆さんは勉強を頑張れとか努力しろと言われることが多いと思います。
しかし、そうした頑張れや努力しろと言われ続けると諦める退路が塞がれてしまいます。
一般的に諦めるという言葉には、
- 無念さ
- 苦しさ
- みじめさ
- 挫折
- 夢破れて撤退
という敗北のイメージがあります。
また諦めた人には、
- 無能
- 意志が弱い
- 根性なし
- 無責任
というダメ人間というイメージがあります。
一方で、
- 諦めたらそこで試合
- 石の上にも三年
- 努力は裏切らない
という言葉が私たちを縛ってきます。
諦めずに成し遂げたことばかりが美談ばかりを強調されて、
諦めて大成したという話はあまり出てこないように、
日本では諦めないことや頑張れば報われるという価値観が主流です。
そうした価値観によって受験生の多くが、
雁字搦めになったり、行き詰まったり、先行きが見えなくなったりするわけです。
諦めるというのはより大切なものを選ぶ決断である
そもそも諦めるという言葉は、仏教用語で明らかにするという語源があります。
諦めるとは決して挫折や敗北という意味では無いようです。
つまり、諦めるというのは自分にとって大切でないものを捨てて、
より大切なものを選ぶという決断ということになります。
上手く諦められないのはサンクコスト効果のせい
上手く諦められないのはサンクコスト効果のせいでもあります。
サンクコスト効果とは、回収不能となった投資金額や時間を惜しみ、
投資を継続してしまったり意思決定を誤ってしまったりする心理的傾向のことです。
難関国家資格の受験勉強を続ける人の中には、
せっかくここまで勉強したんだからとそれまでの努力や時間を諦めきれずに
以降何年も勉強に費やし気づいたら、
社会に出るきっかけを失っていたということがあります。
受験生であまり成果が出ていない人ほど、諦めずに粘ることが多いです。
しかし、それは場合によっては、合理性よりも単に本人の意地の問題で、
思考停止しているだけのことがあります。
この先どうやっても改善する見通しが経っていないのに
継続することに執着してしまうと、それ以外の選択肢が見えなくなります。
デキる受験生ほど上手く諦めている
しかし、デキる受験生たちは、無駄な努力に終止符を打ちます。
例えば以下のようなことです。
- テストで苦手な範囲は諦める
- 今の塾は自分に合っていないから諦める
- 今の参考書はわかりずらいから諦める
というようにデキる受験生ほど自分にとって大切でないものを捨てて、
より大切なものを選ぶという諦める決断をしています。
諦めるというのは戦略的撤退でもあります。
現在メジャーリーグで活躍しているダルビッシュ有さんは、
つまり、間違った努力を続けていても成果が出ないということを言っています。
こうしたデキる受験生たちは受験勉強を投げ出したのではなく、
諦めるということをしたことによって、努力する方向を転換したのです。
大手の塾で受験勉強していても中々思うようにいかず、
その塾を辞めてMy Self Learnに入塾したら志望校に合格したというケースはあります。
もし、大手の塾でそのまま勉強していたら、
彼は志望校に合格していない可能性もありました。
つまり、諦めることがいつもマイナスということではないということです。
まとめ
諦めるというのは、本質的な追求のために表面的なことに固執しないことです。
受験勉強の継続する価値は学び続けて成長し続けるということです。
単純に辞めてしまうのではなく、次のステップに向けて行動することという
意味として捉えることで諦めるという言葉も
前向きでポジティブな言葉に変わっていきます。
ブレないことや一貫性があることは好ましいように思えますが、
むしろ、そうした考えが仇となるリスクがあるということも理解するほうが良いです。
闇雲に頑張ることだけが受験で志望校合格へ繋がるわけではありません。
正しい努力をするためにも会え向きに諦めるという選択を上手く活用してください。
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