なぜ受験生は受験勉強を先延ばしにしてしまうのか?
「この勉強は明日からやろう」「夏休みはまだ始まったばかりだから大丈夫」と、
目の前のタスクを後回しにした経験がある受験生は少なくありません。
やるべきことを先延ばしにした結果、締め切り直前になって範囲を消化しきれず、
慌てて手をつけることになったという人もいるでしょう。
先延ばし癖が続くと、本来こなせるはずだった演習量や復習の時間が確保できないまま受験当日を迎えてしまうこともあります。
先延ばし癖をやめたいと思っていても、なかなか直せず悩んでいる受験生は多いです。
先延ばしが起きる主な原因は、そのタスクに着手すること自体を苦痛や負担に感じてしまうことです。
勉強の範囲が広くて複雑に感じたり、うまくいくかどうか不安だったり、
そもそも苦手意識があったりと、理由は人それぞれです。
こうした理由から、受験勉強を始めるまでに気持ちがどんどん重くなり、
感情的なブレーキがかかって手が止まってしまいます。
受験勉強の先延ばし癖を治す方法
受験勉強の先延ばし癖は、根性や気合いだけで直そうとしてもうまくいきにくいものです。
タスクの大きさそのものに手を加える、チャンクダウンとベビーステップという2つの考え方を組み合わせることで、
着手のハードルを下げることができます。
- 先延ばし癖を治す方法
- チャンクダウン
- ベビーステップ
チャンクダウンとは
チャンクダウンとは、やるべきことを分解して、具体的な作業単位まではっきりさせることです。
チャンクというのは「塊」という意味で、大きな塊を少しずつ砕いていくイメージです。
例えば「化学を克服する」という目標をそのまま掲げても、
何から手をつければよいか分からず、結局手が止まってしまいます。
そこでまず、化学を「理論化学」「無機化学」「有機化学」という分野に分けます。
さらに理論化学を「モル計算」「化学平衡」「酸と塩基」といった単元に分けます。
そして各単元を「教科書を読む」「例題を解く」「章末問題を解く」という作業単位まで分解します。
分解した最後の単位が、今日すぐに着手できるくらい小さくなっていれば、チャンクダウンは完了です。
チャンクダウンによって「何をやればいいか分からない」という状態が解消され、
まず着手できることが具体的に見えてきます。
ベビーステップとは
ベビーステップとは、その名の通り赤ちゃんの歩みのように、1歩ずつ少しずつ始めていくことです。
多くの人は行動を起こすとき、最終的な結果や成果を考えてから動こうとします。
しかし結果を意識しすぎると、かえって着手のハードルが上がってしまいます。
ベビーステップでは、成果ではなく「時間」や「作業量」をごく小さなゴールに設定します。
例えば、「とりあえず10分だけ勉強する」と決めるのです。
10分経ったら一度休憩し、続けられそうならまた10分取り組みます。
チャンクダウンによってあらかじめタスクを小さくしているため、短い時間でも取り組みやすくなります。
チャンクダウンとベビーステップを組み合わせた実践例
2つの考え方を組み合わせた進め方を、理論化学を例に整理します。
- 理論化学を「モル計算」「化学平衡」「酸と塩基」「酸化還元」の4単元に分ける(チャンクダウン)
- 各単元を「教科書を読む」「例題を解く」「章末問題を解く」の3工程に分ける(チャンクダウン)
- 今日の目標を「モル計算の教科書を読む」だけに絞る(ベビーステップ)
- 机に向かったら、まず10分だけ取り組むと決める(ベビーステップ)
- 10分経って続けられそうならそのまま続け、つらければ10分で区切って休憩する
このように、チャンクダウンで「今日やること」を具体的にし、
ベビーステップで「今すぐ着手できる小ささ」まで下げることで、着手そのものへの心理的なハードルが下がります。
チャンクダウンの粒度に迷ったときの目安
チャンクダウンをどこまで細かくすればよいか、迷う受験生も少なくありません。
目安は「今の気分やコンディションでも、着手できると感じるかどうか」です。
例えば「章末問題を解く」という単位でもまだ着手が重く感じる場合は、
「章末問題の1問目だけ解く」までさらに分解してかまいません。
分解しすぎているのではと不安になる必要はありません。細かく分けすぎて困ることはほとんどなく、
むしろタスクが大きすぎて手が止まってしまう方が、先延ばしにつながりやすいためです。
やる気がある日は大きな単位のまま、気が重い日はさらに細かく分ける、というように、
その日の状態に合わせて調整すると続けやすくなります。
先延ばし癖を治すための実践のコツ
チャンクダウンとベビーステップを続けるうえで、意識しておきたいポイントを紹介します。
- 先延ばし癖を治すための実践のコツ
- 完了ではなく着手を目標にする:「今日中に単元を終わらせる」ではなく「今日は教科書を開く」など、着手そのものを目標にすると続けやすい
- ハードルを下げすぎることを恥じない:「10分では意味がないのでは」と感じても、着手できないまま0分で終わるより、10分でも手をつけられる方が積み重なる
- 取り組んだことを記録する:達成した作業単位をチェックリストなどに記録すると、進んでいる実感を得やすく次の着手につながる
- 環境をあらかじめ整えておく:参考書を開いた状態で机に置いておく、勉強道具を出しておくなど、着手までの動作を減らしておく
自分だけでは続けにくいと感じたら
チャンクダウンとベビーステップは、どちらも一人で実践できる方法です。
ただし、化学のように単元同士が積み上がっていく科目では、どこまで細かく分解すればよいかの判断が難しい場合があります。
また、日々の進捗を自分だけで客観的に振り返るのは簡単ではなく、途中でペースが乱れてしまうこともあります。
My Self_Learnでは、生徒ごとの学習計画をチャンク単位で整理し、
日々の進捗を確認しながら次に取り組むべき内容を一緒に見直しています。
一人で先延ばし癖と向き合うのが難しいと感じる場合は、学習計画や進捗管理を相談できる環境を検討してみるのも一つの方法です。
関連して、
内容も押さえておくと、
学習の進め方がより明確になります。
受験勉強の先延ばし癖を取り去る、チャンクダウンとベビーステップで勉強癖を作る方法:まとめ
先延ばし癖がある人は、チャンクダウンで「やるべきこと」を具体的な作業単位まで分解し、
ベビーステップで着手のハードルを下げることで、受験勉強に取り掛かりやすくなります。
完了ではなく着手を目標にし、取り組んだことを記録しながら、無理のない小さな一歩から積み重ねていきましょう。




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