センター試験から共通テストへ
2020年が最後のセンター試験となり、
2021年から共通テストが導入されます。
まだ共通テストの情報が不確定要素も多いです。
例えば、当初予定されていた記述式問題の導入や
英語外部試験の導入は中止されることになったりと情報が右往左往しており、
受験生や学校の先生や学習塾の講師も手探り状態であります。
受験では正しい情報をいち早く知るということがアドバンテージになります。
今回は、共通テストとセンター試験について何が変わるのか、違いは何か?などを
わかりやすく説明して行きたいと思います。
センター試験がなぜ廃止されて共通テストが導入されたのか?
センター試験がなぜ廃止されたのか説明します。
1990年に始まったセンター試験はマークシート式で、
暗記だけでは溶けない考えさせる設問があるということで評価が高かったです。
しかし、国は先行きが予想しづらいこれからの社会において、
知識量ではなく、自ら問題を発見して答えや新しい価値を生み出す力が重要になる
という考え方から思考力、表現力をより重要視した
新しいテストに切り替える方針を決めました。それが共通テストになります。
共通テストの特徴まとめ
- 英語外部試験導入(延期)
- 記述式問題導入(延期)
- 出題はマーク式、思考力・判断力を重視した出題へ
英語外部試験導入(延期)
政府は受験生に高校3年の4〜12月に英検やGTECなどの民間の資格や検定の中から
国が認定した試験を受けてもらい、
- 読む
- 聴く
- 話す
- 書く
の4技能を評価するためだという。
しかし、実施は不可能と判断したようで英語の外部試験導入は延期されて、
文科省は2024年度から導入する方針を決めています。
記述式問題導入(延期)
共通テストでは記述試験が導入される予定でしたが、
自己採点や点数を合わせることなどの公平性を保つことが難しい理由から
延期されることになりました。
2022年度以降記述方式問題が導入されるかどうかは未定になっているようです。
出題はマーク式、思考力・判断力を重視した出題へ
共通テストはセンター入試同様にマーク式のみですが、
思考力、判断力、表現力などを評価できるように作問や出題方式が見直しされています。
全体的な知識や解法の暗記のみでは解答できる問題は減り、
より理解の質が問われる問題が重視されています。
センター試験に比べて解答マーク数が減少した科目も多く、
全科目でグラフ、地図、写真、文章など読み取る資料の分量が増加しております。
共通テストとセンター試験の違い
- 数学1は70分とセンター入試から10分増に
- リーディングとリスニングの配点が100点ずつの均等配点に
- リスニングが1回しか読まれない問題も導入
- 理科の専門科目で選択問題が無くなる
数学1は70分とセンター入試から10分増に
数学1Aは70分とセンター試験から10分増になりました。
リーディングとリスニングの配点が100点ずつの均等配点に
英語はリーディングとリスニングの配点が100点ずつの均等配点になります。
リーディングはセンターで出題されていた発音やアクセント、
語句の並び替えなどは出題さされなくなり、全て読解問題になります。
発音やアクセントは知識さえあれば得点しやすい問題でしたが、
共通テストになり難易度が高くなります。
また、英語全体の問題量は増えるのに対して制限時間は変わらないため、
難しくなるのではないかと予想されます。
リスニングが1回しか読まれない問題も導入
さらに、リスニングは問題は2回ずつ読まれてきましたが、
1回しか読まれない問題も導入されます。
理科の専門科目で選択問題が無くなる
理科の専門科目で選択問題が無くなるのも大きな変更点です。
センター試験では理科は最後の2大問は選択問題でしたが、
共通テストでは全ての問題を解く必要があります。
また、日常生活と社会のつながりに関わるような問題が出題されたり、
文章を読解しながら問題を解いていく必要があるなどやや複雑な問題が目立ちます。
共通テストの難易度について
共通テストの難易度についてですが、
特に受験する人が多い、
- 国語
- 英語
- 数学
の3つの科目は大幅な問題形式の変化や試験時間の変更によって
受験生にとって対応するのが非常に難しかったようです。
しかし、共通テスト全体を見ると平均点は昨年よりも上昇する結果となっています。
基幹3教科(国語+数学IA+数学IIB+英語=600点満点)の平均点は、
前年比13.8点増の350.1点になっています。
また、5教科6科目(国語+数学2科目+外国語+地歴公1科目+理科1科目=800点満点)の
加重平均点も前年比15.1点増の472.3点になっています。
5教科6科目:前年比15.1点増の472.3点
これはつまり、問題の難易度が上がったと言うよりも
問題の形式が変わって難しく感じる受験生が多かったということですね。
暗記や知識を詰め込んだ人だと、新しい問題の形式に対応ができず思うような
結果が出ない人が多かったんじゃないかと思います。
センター試験から共通テストに変わる受験生の対策
- 考える力を身につける必要がある
- 英語に力を入れる必要がある
- 読解力を身につける
- 時間配分を気にする必要がある
考える力を身につける必要がある
大切なのは、国はどのような学生像を求められているかを考えることが必要です。
国は先行きが予想しづらいこれからの社会において、
知識量ではなく、自ら問題を発見して答えや新しい価値を生み出す力が重要になる
という考え方から思考力、表現力をより重要視したいと考えているとご紹介しました。
つまり、国は考える力を養った学生を求めているということです。
ですので、どの教科や科目でも日常生活や社会事象と関連付けされた問題や
複数の資料や題材を読み解いて正解を導き出される問題を出題されます。
暗記だけ知識を詰め込むだけでは対応できなくなってくるので、
しっかりとその知識を知恵として理解して、
どんな出題形式でも対応できるようにしたいでうs。
英語に力を入れる必要がある
共通テストの中でも最も大きく出題が変わるのが英語です。
英語外部試験導入は延期されていましたが、
こうした傾向は、日本も英語の教育を本格的に力を入れようとしていることがわかります。
読解力を身につける
共通テストでは、複数の資料や題材を読み解いて正解を導き出される問題を出題されます。
問題文が長いので読む量が多くなるので、時間がかかります。
より文章を正確に早く読み解く読解力が求められます。
日頃からSNSなどの短い文章に慣れるのではなく、
長文を読んでも理解できるようにしておくことが重要になります。
時間配分を気にする必要がある
共通テストはセンター試験などと比べて考える問題が多いため、
問題を早く解く必要があります。
解くスピードを上げると当然ですがミスも出やすいです。
つまり、ケアレスミスをなくすということも重要になっていきます。
ですので、実際に共通テストの過去問などを受けて
時間配分などの意識してスピード×正答率を意識することが重要です。
まとめ
共通テストとセンター試験の違いについてご紹介しました。
共通テストによってより求められる学生像が変わったことで、
大学受験の入試問題の傾向も変わりました。
大切なのは、何が求められているかをしっかりと考えることです。
そうすればセンター試験から共通テストに変わったとしても
しっかりと対応することが可能です。
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