定期テストや模試の目標を、「次は頑張る」「そこそこの点数を取る」のように、
なんとなく決めていないでしょうか。反対に、「次は100点」「模試でA判定」
のように、現実的ではない目標を掲げてしまっている人もいるかもしれません。
心理学の目標設定に関する研究では、曖昧すぎる目標や簡単すぎる目標より、
達成は難しいものの手の届く範囲にある「少し背伸びした具体的な目標」の方が、
成果につながりやすいと言われています。ただし、
目標が高すぎる場合は逆効果になることも分かっています。この記事では、
定期テストや模試の目標点数を、科目別にどう決めればよいかを具体的に紹介します。
なぜ「頑張る」という目標は成績に結びつきにくいのか
曖昧な目標がなぜ行動につながりにくいのか、まずは理由を整理します。
曖昧な目標は具体的な行動に変換できない
「頑張る」「もっと勉強する」という目標は、今日何をすればよいかを教えてくれません。
何をどれだけやれば目標に近づくのかが分からないまま、
時間だけが過ぎてしまうことがあります。
目標設定理論が示す「難易度」の重要性
アメリカの心理学者エドウィン・ロックとゲイリー・レイサムは、
1990年に目標設定に関する理論を発表しました。この理論では、「全力を出す」
のような曖昧で簡単な目標より、達成が難しい具体的な目標を掲げる方が、
成果につながりやすいと言われています。目標のレベルに応じて、
注意や努力の配分が変わるためだと考えられています。
ただし高すぎる目標は逆効果になる
同じ理論では、達成がほぼ不可能なレベルまで難易度を上げると、
かえって成果が下がるとも指摘されています。目標が高すぎると、「どうせ届かない」
という感覚が先に立ち、行動そのものが止まってしまうためです。
目標設定理論の要点
・曖昧で簡単な目標より、難しく具体的な目標の方が成果につながりやすい
・ただし達成がほぼ不可能なレベルまで難しくすると、かえって逆効果になる
・目標は「難しいが、努力すれば届く」範囲に置くことが重要
達成可能な範囲で「やや背伸び」した目標を見つける方法
では、自分にとって「難しいが届く」目標は、どのように見つければよいのでしょうか。
直近の点数を基準にする
目標点数は、今の自分の実力から離れすぎない範囲で決めます。
直近の定期テストや模試の点数を確認します。そこから科目ごとに、
どれだけ上乗せできそうかを考えます。
上乗せの目安として、前回の点数の1〜2割程度を意識すると、
難易度を大きく外しにくくなります。ただし、
得意科目か苦手科目かによって適切な幅は変わるため、絶対的な基準ではありません。
「少し苦しいけれど届きそうな数字」を探す
目標が曖昧だったり高すぎたりすると、難易度の調整に失敗しやすくなります。
悪い例と良い例を比べると、違いが分かりやすくなります。
| 科目 | 難易度が合っていない目標 | 難易度がちょうどよい目標 |
|---|---|---|
| 英語 | とにかく頑張る | 68点から78点に上げる |
| 数学(前回40点) | 次は満点を取る | 40点から55点に上げる |
| 模試 | クラスで一番になる | 偏差値を55から58にする |
期間を区切って目標を見直す
目標点数は、一度決めたら固定するものではありません。テストや模試のたびに、
達成できたか、難しすぎたかを振り返り、次の目標の難易度を少しずつ調整していきます。
例えば、1回のテストで20点以上の上乗せを狙うよりも、
5〜10点程度の上乗せを複数回繰り返す方が、途中で心が折れにくいと言われています。
定期テスト・模試での目標点数の科目別の具体例
科目によって、目標点数の立て方には少しコツの違いがあります。
英語・数学など積み上げ型の科目
英語や数学は、基礎の理解が次の単元にそのままつながる科目です。前回の点数を基準に、
「単元の抜けを1つ埋めれば届きそうな点数」を目標にすると、
難易度がちょうどよくなりやすくなります。
化学・生物など暗記と理解が両方必要な科目
化学や生物は、覚えていないと解けない分野と、
理解していないと解けない分野が混ざっています。目標点数を決める際は、
「暗記で伸ばせる部分」と「理解が必要な部分」を分けて考えると、
必要な勉強量が見えやすくなります。例えば、
無機化学を先に暗記してから理論化学の計算に取り組むと、
優先順位が整理しやすくなります。
例えば、前回の化学が52点だった場合、無機化学の暗記が
甘い分野を1つ埋めるだけで、60点前後を目標にすると、
難易度がちょうどよくなりやすいでしょう。
古典・国語など成果が見えにくい科目
古典や国語は、勉強の成果が点数に出るまで時間がかかりやすい科目です。
点数だけでなく、「読める古文単語の数」のように、
途中経過が分かる目標を組み合わせると、難易度を調整しやすくなります。
例えば、前回の古文が45点だった場合、点数の目標に加えて、
覚えている古文単語を50個から80個に増やすことを
目標にすると、取り組んだ実感を持ちやすくなります。
松山市内の高校でも、2学期は定期テストと模試の日程が近いことが多く、
どちらを目標の基準にするか迷う人も少なくありません。そんなときは、
直近に受けた方の結果を基準にすると、難易度の判断がしやすくなります。
目標点数を学習計画に落とし込む
目標点数が決まったら、次は日々の学習に落とし込む段階です。
目標と現在の点数の差から必要な学習量を逆算する
目標点数と現在の点数の差を、テストまでの週数で割ると、
1週間あたりに必要な伸び幅が見えてきます。伸び幅が大きすぎる場合は、
目標かテストまでの期間のどちらかを見直すサインです。
確認テストで理解度を整理しながら進める
目標点数と現在の理解度にどれくらい差があるかは、
自分だけでは把握しにくいことがあります。My Self_Learnでは、
確認テストによって理解度を整理し、その結果を学習計画へ反映することを重視しています。
目標点数と今の理解度の差がどこにあるのか、
自分だけで判断しづらいと感じる場合に検討しやすい選択肢です。
目標点数を決めたあとの、1週間・1か月の学習計画の立て方を具体的に知りたい方は
高校生の学習計画の立て方の記事もあわせてご覧ください。
また、模試の結果を次の目標にどう活かすかについては
大学受験の模試の活用法で詳しく解説しています。
定期テスト・模試の目標点数の決め方|「頑張る」をやめて成績が伸びる目標設定のコツ:まとめ
定期テストや模試の目標点数は、「頑張る」のような曖昧なものや、「満点」
のような非現実的なものにせず、達成できる範囲でやや背伸びした具体的な数字にすること
が大切です。直近の点数を基準に、科目ごとの特性に合わせて目標を決め、
テストのたびに難易度を見直していきましょう。
目標点数と今の理解度の差を自分だけで把握しにくいと感じたら、
学習計画への反映を含めて、一度相談してみることをおすすめします。




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