勉強のやる気が続かず、目標を立ててもすぐに挫折してしまう、と感じることはないでしょうか。
実は、目標の立て方によって、
脳内で分泌される「ドーパミン」という物質の働き方が変わってくると言われています。
ここでは、目標設定とドーパミンの関係、
そしてドーパミンの仕組みを踏まえた目標の立て方を紹介します。
なお、ドーパミンが出れば必ずやる気が続くというものではなく、
あくまで脳の一般的な仕組みの一つとして参考にしてください。
ドーパミンと目標設定の関係
まずは、ドーパミンとはどのような物質で、
目標設定とどう関わっているのかを整理します。
ドーパミンは、脳内で分泌される神経伝達物質の一つです。
「快感ホルモン」と紹介されることもありますが、
正確には、報酬を期待して行動を起こす「意欲」に深く関わる物質だとされています。
研究では、ドーパミンは主に次の2つの場面で分泌されやすいことが知られています。
ドーパミンが分泌されやすい場面
- 良いことが起こるかもしれないと期待するとき
- 目標を達成できたとき
一つ目は、良い結果を期待しているときです。
脳は期待する報酬を得ようとして、行動を起こすためのドーパミンを分泌すると考えられています。
二つ目は、実際に目標を達成できたときです。
達成の報酬として、ドーパミンが分泌されるとされています。
ただし近年の研究では、
期待どおりにいかなかった場合を乗り越える働きに関わる仕組みも新たに見つかっており、
ドーパミンと意欲の関係は、まだ研究が続いている分野でもあります。
ここまでのポイント
- ドーパミンは「快感」だけでなく「意欲」にも関わる物質
- 期待するとき、達成したときの両方で分泌されやすい
- 仕組みはまだ研究段階の部分もある
目標設定は、この仕組みを利用して、
自分のやる気を引き出すための手段だと考えることができます。
逆に、目標の立て方が曖昧なままだと、
長期にわたる受験勉強を最後まで乗り切ることが難しくなりやすいです。
ドーパミンを出しやすい目標設定のコツ
同じ「目標を立てる」という行動でも、
立て方によって取り組みやすさは変わってきます。
ここでは、意識しておきたい3つのポイントを紹介します。
ドーパミンを出しやすい目標設定
- 具体性
- 明確性
- 現実性
具体性
目標がぼんやりしていると、報酬のイメージも湧きにくくなります。
例えば「数学を勉強する」よりも、
「〇〇大学に合格するために数学を勉強する」の方が、
得られるものが具体的にイメージしやすくなります。
明確性
成果が測れない目標では、達成できたかどうかも判断しにくくなります。
数字を含めた目標にしておくと、達成度合いが分かりやすくなります。
| 明確でない目標 | 明確な目標 |
|---|---|
| TOEICでよい点数を取る | TOEICで900点以上を取る |
| 受験に合格する | 模試でA判定を取る |
目標が達成できなかった場合も、
結果を振り返って次に活かすことで、達成度合いを確認できます。
現実性
今の自分にとってハードルが高すぎる目標だけを掲げると、途中で心が折れやすくなります。
最終目標が高い場合は、その手前に、無理なく達成できる中間目標を置いておくとよいでしょう。
中間目標を一つずつ達成していくことで、
やる気を維持しやすくなると考えられています。
例えば「模試の判定を1段階上げる」「次の単元テストで満点を取る」など、
日々の学習に直結する目標であれば、達成感を得やすくなります。
目標設定でやりがちな失敗と改善のヒント
目標設定そのものにはコツがある一方で、
受験生が陥りやすい失敗パターンもあります。
自分の目標の立て方を、一度振り返ってみましょう。
意識したい目標の立て方
- 期限と数値を決めて、振り返りやすくする
- 大きな目標の手前に中間目標を置く
- 達成できた小さな変化にも目を向ける
陥りやすい目標の立て方
- 「頑張る」「もっとやる」など曖昧なままにする
- 最終目標だけを見て、途中の振り返りをしない
- 一度達成できなかっただけで目標自体をやめてしまう
曖昧な目標のままだと、達成の実感を得にくく、
ドーパミンが分泌されやすい状態を作りにくくなります。
逆に、期限や数値を決めて振り返る仕組みを作っておくと、
小さな達成を積み重ねやすくなります。
目標設定と行動を繰り返すサイクルをつくる
目標設定、行動、達成を繰り返すことで、
やる気が維持されやすいサイクルが生まれます。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. 目標設定 | 期待によって意欲が生まれる |
| 2. 行動 | やる気が出て勉強が進む |
| 3. 目標達成 | 達成感が得られる |
| 4. 自信 | 達成をきっかけに次の目標へ向かう |
| 5. 次の目標設定 | 再び期待によって意欲が生まれる |
このサイクルは、部活動の目標設定でもよく見られます。
例えば、甲子園出場という目標を掲げて厳しい練習に取り組み、
結果を出して出場が決まれば、達成感からさらに次への意欲が生まれます。
受験勉強でも考え方は同じです。
目標を立てて取り組み、テストで結果が出れば、
その達成感が次の目標へのやる気につながっていきます。
Q. 目標を立ててもすぐに挫折してしまいます。どうすればよいですか?
A. 最終目標だけでなく、1週間や1か月単位の
中間目標に分けてみましょう。
小さな達成を積み重ねる方が、やる気を保ちやすくなります。
目標や達成状況を紙やスマートフォンのメモに記録しておくと、
日々の小さな達成を振り返りやすくなり、やる気を保つための一つの工夫になります。
ただし、目標を立てても、
今の自分に合った学習計画や振り返りの方法が分からないと、
行動に移すこと自体が難しく感じられることもあります。
My Self_Learnでは、生徒ごとの学力や志望校に合わせて、
達成しやすい中間目標を含めた学習計画を一緒に作成しています。
化学の授業では、単元ごとのテストゼミを通して、
小さな達成を積み重ねられる機会を定期的に用意しています。
確認テストで理解度や達成度を振り返りながら、
次の目標につなげていく仕組みも整えているため、
目標を立てても続かないと感じている方は、相談してみるのも一つの方法です。
受験勉強を頑張ることは手段であり目的ではない話についてについて詳しく知りたい方は、
こちらの記事もご覧ください。
大学受験は心の持ちようが大事!!RAS(Reticular Activating System)についてもあわせて確認しておくと理解が深まります。
【脳科学的にやる気スイッチを押す】目標設定とドーパミンの関係性についてわかりやすく説明してみた:まとめ
目標設定と目標達成によってドーパミンが出ます。
目標設定してやる気を呼び出し、目標達成で次の目標を呼びます。
このドーパミンのスパイラルを起こすことが、
常にモチベーションが高い状態で、目標に向かって邁進できる状態を作れます。




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