「情報Iの参考書を開いたが、化学や
数学のように、何をどの順番で覚えれば
いいのか分からない」と感じたことは
ないでしょうか。2025年度に新設された
ばかりの科目だからこその悩みです。
情報Iは、暗記だけでなく、プログラミングや
データの読み取りといった実践的な力も
問われる科目です。先輩たちの体験談や
過去問の蓄積がまだ少なく、対策の
見通しを立てにくいという声もよく聞かれます。
この記事では、情報Iの出題範囲や配点と
いった基礎知識から、分野別の勉強の
進め方、参考書・過去問の使い方までを、
大学受験を控える高校生に向けて解説します。
この記事の結論
①情報Iは「情報社会の問題解決」「情報デザイン」「プログラミング」「データ活用」の4分野から出題され、暗記だけでなく実践的な思考力が問われる。
②2年目にあたる2026年度は平均点が大きく下がったとされ、初年度より対策の質が求められている。
③教科書レベルの理解を固めたうえで、プログラミングは手を動かして慣れ、過去問・試作問題で出題形式に慣れることが得点への近道になる。
情報Iとは何か、共通テストでどのように扱われるのか
まずは、情報Iがどのような経緯で始まった
科目で、共通テストの中でどう扱われて
いるのかを整理しておきましょう。
2025年度の共通テストから新設された科目
情報Iは、2025年1月に実施された
大学入学共通テストから新しく加わった
教科です。それまでの共通テストには
なかった科目のため、過去問の蓄積が
少なく、対策方法が確立しきっていない
という点が、他の教科と大きく異なります。
出題される4つの分野
情報Iの出題範囲は、大きく分けて
次の4つの分野で構成されているとされています。
| 分野 | 主な内容 |
|---|---|
| 情報社会の問題解決 | 情報モラル・知的財産権・情報社会の仕組み |
| コミュニケーションと情報デザイン | 情報の伝え方・表現方法の工夫 |
| コンピュータとプログラミング | プログラミングの基礎・アルゴリズム |
| 情報通信ネットワークとデータの活用 | ネットワークの仕組み・データ分析 |
特定の分野だけを重点的に学ぶのではなく、
4分野すべてから出題されることを
前提に、学習計画を立てる必要があります。
試験時間と配点の目安
試験時間は60分、配点は100点満点と
されています。公表されている試作問題では、
大問1が20点、大問2が30点、大問3・4が
それぞれ25点という配点でした。
実際の本試験の配点は年度によって
調整される可能性があるため、最新の
情報は大学入試センターや志望校の
公式発表で確認するようにしてください。
補足
「情報1」「情報Ⅰ」「情報I」は、いずれも同じ科目を指す表記のゆれです。教科書や参考書によって表記が異なる場合がありますが、内容は同じ科目として扱って問題ありません。
情報Iの対策を始める前に知っておきたいこと
情報Iは、大学によって受験の必須・
任意や配点の扱いが異なるため、
対策を始める前に知っておきたい
ポイントがいくつかあります。
多くの国立大学が受験を必須にしている
教育ニュースサイト「リセマム」が
2023年6月に報じた集計によると、
情報の扱いを公表している国立大学のうち
97%が「必須」としていたとされています。
一方で、受験は必須としながらも、
配点を実施しない(点数化しない)
扱いにしている大学もあるとされています。
志望校が情報Iをどう扱っているかは、
大学ごとの募集要項で必ず確認してください。
大学によって配点の扱いが異なる
私立大学では、共通テスト利用入試などで
情報Iを必須科目とする大学は限られ、
多くの大学・学部では選択科目として
扱われることが多いとされています。
志望校が国公立か私立か、また学部に
よっても情報Iの重要度は変わるため、
まずは自分の志望校での扱いを
確認したうえで、学習の優先順位を決めましょう。
2年目は平均点が大きく下がった
初年度にあたる2025年度の情報Iは、
平均点がおよそ70点前後と、比較的
取りやすい科目という印象を持たれて
いました。しかし、2年目となる
2026年度は、旺文社教育情報センターや
大手予備校の自己採点集計に基づく
速報値で、平均点が60点前後まで
下がったと報じられており、プログラミング的
思考やデータ活用に関する応用問題が
増えたことが背景にあるとされています。
「情報Iは簡単に高得点が狙える」という
初年度の印象のまま対策を後回しにすると、
思わぬ失点につながる可能性があります。
情報Iの勉強法|分野別の進め方
4つの分野は、それぞれ問われる力の
種類が異なります。分野ごとに適した
勉強の進め方を確認しておきましょう。
情報社会の問題解決・情報デザインは用語と考え方から
情報モラルや知的財産権、情報デザインの
考え方は、用語を単独で暗記するのではなく、
「なぜそのルールが必要なのか」という
背景まで理解しておくと、初見の事例
問題にも対応しやすくなります。
コンピュータとプログラミングは手を動かして慣れる
プログラミングの分野は、教科書を読む
だけでは身につきにくい分野です。
共通テストのプログラミング問題は、
共通テスト用に作られた疑似言語
(DNCL)という独自の書き方で出題される
ため、特定のプログラミング言語の
経験があっても、DNCL特有の変数への
代入や繰り返し処理の書き方に
慣れておく必要があります。問題文中の
擬似コードを読みながら、変数の
中身が1行ごとにどう変化していくかを
紙に書き出して追いかける練習を
繰り返すと、初見のコードにも
対応しやすくなります。
データの活用・ネットワークは図表で整理する
データの活用やネットワークの分野は、
グラフや表、図を読み取りながら考える
問題が中心になります。用語を覚える
だけでなく、実際の統計資料や身近な
ネットワークの仕組みを、自分で図に
描いて整理し直す練習をしておくと、
本番の資料読解にも対応しやすくなります。
参考書・問題集・過去問の使い方
教材の使い方を間違えると、時間を
かけた割に得点に結びつきにくく
なります。基本的な使い方の順番を確認しましょう。
まず教科書レベルの理解を固める
いきなり難しい問題集に取り組むのではなく、
まずは講義系の参考書や教科書レベルの
内容で、用語の意味と仕組みを
理解することから始めましょう。
情報Iはまだ新しい科目のため、
参考書によって解説の詳しさに差が
あります。自分の理解度に合った
教材を選ぶことが大切です。
試作問題・過去問で出題形式に慣れる
教科書レベルの理解が固まったら、
できるだけ早い段階で、大学入試
センターが公表している試作問題や、
実施済みの過去問に取り組みましょう。
情報Iは過去問の蓄積がまだ少ない
科目のため、模試や実施済みの本試験を
優先的に活用し、出題の形式や
時間配分に早めに慣れておくことが重要です。
一問一答は用語の抜け漏れ確認に使う
一問一答形式の教材は、覚えた用語に
抜け漏れがないかを確認する目的で
使うと効果的です。一問一答だけで
学習を終わらせず、必ず問題演習と
組み合わせて使うようにしましょう。
A. 教科書レベルの理解と一般的な問題演習であれば、独学でも進められます。ただし、プログラミングの考え方でつまずいたときに質問できる相手がいないと、疑問を放置したまま次に進んでしまうことがあります。理解が浅いまま進めていないか、定期的に振り返る機会を作ることが大切です。
情報Iの対策でつまずきやすいポイントと改善のコツ
情報Iの対策では、他の教科とは
少し違うつまずき方をする受験生が
多く見られます。代表的なパターンと
改善のコツを確認しておきましょう。
用語の暗記だけで止まってしまう
用語や仕組みを覚えたつもりでも、
問題文の中で少し角度を変えて
問われると対応できないという状態は、
情報Iに限らず起こりやすいつまずき
方です。覚えた内容を自分の言葉で
説明できるかを、定期的に確認する
ことが改善の第一歩になります。
他教科に押されて後回しになる
化学や数学、英語など、配点の大きい
教科に時間を取られ、情報Iの対策が
後回しになりやすいという声も多く
聞かれます。1週間のうち情報Iに
使う時間をあらかじめ決めておき、
他教科の対策時間を大きく削らない
範囲で少しずつ進めるのが現実的です。
一人で進捗を管理しづらい
情報Iは新しい科目のため、教科書の
網羅度や授業の進み方が、学校によって
異なる場合があります。学校の授業だけで
4分野すべてを深く扱いきれているか、
市販の参考書とどこまで範囲が重なって
いるかを、生徒本人だけで正確に
把握するのは簡単ではありません。
定期的に、自分が理解できている範囲と
できていない範囲を書き出して整理する
習慣を持つことが、対策の抜け漏れを
減らす現実的な方法になります。
情報Iだけでなく受験全体の計画に悩んだら
情報Iの対策方法が分かっても、
化学をはじめとした他教科との
バランスが崩れていては、受験全体では
本末転倒になってしまいます。
My Self_Learnは愛媛県松山市を拠点に、
化学の受験対策を中核としながら、
単元ごとの確認テストで「解ける」と
「分かったつもり」を切り分けることを
重視しています。たとえば化学の用語を
白紙に書き出させて理解度を確認する
のと同じように、情報Iの用語や
プログラムの処理内容も、見て分かる
状態と、自分の言葉で説明できる
状態には差があります。この差を
定期的に確認する習慣は、科目を
問わず対策の抜け漏れを減らします。
情報Iの指導コースを個別に設けている
わけではありませんが、配点の大きい
教科と情報Iをどう両立させるか、
科目全体のバランスまで含めて
相談したい場合は、進路相談も
選択肢のひとつになります。
また、共通テスト自体がどのように
変わってきたのかを知りたい方は、
参考になります。過去問がまだ少ない
科目だからこそ、模試の使い方を見直したい方は、
模試の活用法もあわせてご覧ください。




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