模試の結果表を見ても、「偏差値」がどう計算されているのか分からないまま眺めている人は多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、偏差値は「自分の点数が、平均点からどれだけ離れているか」
を、集団全体のばらつきで補正した数値です。
この記事では、偏差値の計算方法を公式と具体例を使って解説します。
結論:偏差値の計算式
偏差値は、次の式で求められます。
偏差値の計算式偏差値 = {10 ×(自分の点数 − 平均点)÷ 標準偏差} + 50
この式だけを見ても、イメージがわきにくいかもしれません。
次の章から、式の意味と実際の計算手順を順番に見ていきましょう。
なぜ点数ではなく偏差値を使うのか
テストの点数だけでは、自分の実力を正しく把握しにくい場合があります。
たとえば同じ60点でも、平均点が40点のテストと平均点が70点のテストとでは、
本来の実力に対する評価はまったく異なります。
さらに、テストによって得点のばらつき方(標準偏差)も変わるため、平均点との差だけでも実力を測りきれません。
偏差値は、平均点との差に加えて、集団全体の得点のばらつきまで考慮することで、
異なるテスト同士でも実力を比較しやすくする指標です。
標準偏差とは何か
標準偏差は、集団の得点が平均点からどれくらいばらついているかを表す数値です。
得意な人と苦手な人の差が大きいテストほど、標準偏差は大きくなります。
逆に、多くの受験者が似たような点数を取るテストでは、標準偏差は小さくなります。
| 状況 | 標準偏差 | 同じ点差での偏差値の変化 |
|---|---|---|
| 得点のばらつきが大きい集団 | 大きい | 偏差値の変化はゆるやかになりやすい |
| 得点のばらつきが小さい集団 | 小さい | 偏差値の変化が大きくなりやすい |
つまり、同じ「平均点より10点上」でも、標準偏差が異なれば、偏差値は違う数値になります。
偏差値を求める計算手順
実際に、簡単な例で偏差値を計算してみましょう。
手順1:平均点を求める
まず、受験者全員の点数を合計し、受験者数で割って平均点を求めます。
手順2:自分の点数と平均点の差を求める
自分の点数から平均点を引き、差を計算します。
手順3:標準偏差を求める
受験者全員の「平均点との差」を2乗した値を平均し、その平方根を取ると標準偏差が求まります。
計算はやや複雑なため、実際の模試では自分で計算する必要はなく、結果表にすでに算出された数値が記載されています。
手順4:公式にあてはめる
手順1〜3で求めた数値を、先ほどの計算式にあてはめます。
計算例平均点50点・標準偏差10点のテストで70点を取った場合偏差値 = {10 ×(70 − 50)
÷ 10} + 50 = 70
平均点と標準偏差さえ分かれば、自分の点数を式にあてはめるだけで偏差値を求められます。
平均点より低い点数の場合も、計算方法は同じです。
平均点より低い場合の計算例平均点50点・標準偏差10点のテストで40点を取った場合偏差値 = {10 ×(40 − 50)
÷ 10} + 50 = 40
このように、平均点を下回った場合は、偏差値も50を下回る数値になります。
偏差値からおおよその順位を推測する
偏差値の分布が、統計学でいう「正規分布」に近い形になっている場合、偏差値からおおよその順位の目安を推測することができます。
| 偏差値 | 上位からの割合の目安 |
|---|---|
| 70 | 上位2%程度 |
| 65 | 上位7%程度 |
| 60 | 上位16%程度 |
| 55 | 上位31%程度 |
| 50 | 上位50%程度 |
これはあくまで、得点分布が正規分布に近いと仮定した場合の目安です。
実際の模試では、受験者層や出題内容によって分布の形が変わるため、目安として参考にする程度にとどめてください。
偏差値を読み解くときに注意したいこと
偏差値の仕組みが分かると、結果表の数字をより正確に読み解けるようになります。
50は「平均」であって「合格ライン」ではない
偏差値50は、その集団の平均点を取った場合の数値です。
志望校の合格ラインとは別の指標のため、「偏差値50だから合格に近い」とは限りません。
模試が違えば、同じ偏差値でも意味が変わる
模試ごとに受験者の顔ぶれや、問題の難易度、平均点や標準偏差が異なります。
そのため、A模試の偏差値60とB模試の偏差値60は、必ずしも同じ実力を示すとは限りません。
偏差値を比較するときは、同じ模試の結果同士で、時系列の変化を見ることが大切です。
母集団のレベルによって数値の意味が変わる
難関大学志望者が多く受ける模試と、幅広い層が受ける模試とでは、母集団の学力レベルが異なります。
母集団のレベルが高い模試ほど、同じ実力でも偏差値は低く出やすくなる点にも注意が必要です。
偏差値の仕組みが分かっていても、「自分の弱点がどこにあるのか」「次に何を勉強すればよいのか」
までは、数値だけでは見えてきません。
My Self_Learnでは、化学を中心とした受験対策において、確認テストの結果を分析し、
単元ごとの理解度を可視化したうえで、学習計画に反映する仕組みを取り入れています。
偏差値の数字だけでなく、その背景にある弱点まで整理したい方にとって、
こうした仕組みを持つ塾は検討しやすい選択肢の一つです。
模試ごとの違いをより詳しく知りたい方は、模試の種類の選び方を、模試の結果をその後の勉強に生かす方法は、
模試の復習ノートの作り方を参考にしてください。
今の大学に違和感がある方は、
参考になります。
また、ゲームと勉強のバランスに悩むなら、
詳しく解説しています。
そのほか、1年間の流れを把握しておきたい時は、
あわせてご覧ください。
さらに、前期以外の併願先も知りたい場合は、
参考になるはずです。
偏差値ではなく共通テストの得点率で、
志望校との距離を確認したい方は
あわせてご覧ください。
あわせて読みたい関連記事:
オープンキャンパスの活用法|後悔しないための準備と当日のチェックポイント
あわせて読みたい関連記事:
総合型選抜・学校推薦型選抜の面接対策|よく聞かれる質問と準備の進め方
あわせて読みたい関連記事:
【大学進学は手段であり目的ではない】受験生が本当に大学進学する必要があるのかどうかについて
偏差値の計算方法とは?求め方の公式と意味をわかりやすく解説:まとめ
この記事のポイント・偏差値は「平均点との差」を「標準偏差」で補正した数値である・計算式は{10×(自分の点数−平均点)÷標準偏差}+50・偏差値50は平均点の目安であり、
合格ラインとは別の指標である・模試や母集団が違えば、同じ偏差値でも意味が変わる・偏差値の推移は、
同じ模試内で時系列に比較して読み解く
偏差値は、一見すると分かりにくい数値ですが、計算の仕組みを理解しておくと、
模試の結果を感覚だけで判断せずに済みます。
数字の意味を正しく理解したうえで、次に取り組むべき課題を具体的に整理していきましょう。




コメント