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苦手科目に意味を見いだせないときの3つの質問と対処法

大学受験のモチベーション・目標設定

「この科目、将来どこで使うんだろう」「頑張る意味が分からない」。そんな気持ちを抱えたまま苦手科目に向き合うのは、想像以上にしんどいことです。

この記事の結論

苦手科目に意味を見いだせないのは、「つながり」「できる感覚」「自分で選べる範囲」のどれかが欠けている状態だと考えられます。心理学の自己決定理論をもとにした3つの質問を自分に投げかけることで、今日から試せる具体的な行動が見えてきます。この記事では、3つの質問の意味と、それぞれを満たすための具体的なやり方を紹介します。

苦手科目に「意味を見いだせない」と感じるのはなぜか

まずは、意味を見いだせなくなる背景にある3つの要因を整理しておきましょう。

得意科目との比較で「できない」実感が強くなるから

得意科目は解けば解けるほど手応えが積み重なりますが、苦手科目は同じ時間をかけても「できない」実感だけが残りやすく、勉強そのものの意味を感じにくくなってしまいます。この比較による苦しさは、科目全体ではなく分野単位で手応えを数え直すことでやわらげられます。具体的な方法は質問2で紹介します。

将来や目標との接点が見えにくいから

「この科目が志望校の合格や将来の仕事にどうつながるのか」が見えないままだと、何のために頑張っているのかが分からなくなってしまいます。

「やらされている」感覚が意欲を奪うから

心理学の自己決定理論では、人が意欲的になるには「自律性(自分で選んでいる感覚)」「有能感(できている実感)」「関連性(自分や周囲とのつながり)」という3つの欲求が満たされることが大切だとされています。苦手科目はこの3つが満たされにくい科目であることが多く、結果として「やらされている」感覚が強くなり、意欲が下がりやすくなります。

自分に投げかけたい3つの質問 ― つながり・できる感覚・選べる範囲

先ほどの「得意科目との比較」「将来との接点の見えにくさ」「やらされている感覚」という3つの要因は、関連性・有能感・自律性という3つの欲求の欠如として整理できます。ここでは、この3つの欲求を取り戻すための質問として、自律性→有能感→関連性の順に自分に投げかけてみましょう。

質問1「自分で選べる部分はどこにあるか」

自律性を確かめる質問です。勉強の内容そのものは選べなくても、進め方には選べる部分が意外と多く残っています。

質問2「今、どこまでならすでにできているか」

有能感を確かめる質問です。「できないこと」ばかりに目を向けるのをやめ、できている部分を数えることで、手応えを取り戻します。

質問3「この科目は、今の自分や将来のどこにつながっているか」

関連性を確かめる質問です。接点がはっきりすると、「やらされている」感覚が少しずつ和らいでいきます。

質問1「自分で選べる部分」を広げる工夫

内容を自分で選べなくても、進め方には選べる余地がいくつも残っています。

勉強する順番・時間帯を自分で決める

苦手科目にいつ取り組むか、得意科目のあとか先か、朝か夜かを自分で決めるだけでも、「やらされている」感覚が和らぎます。

参考書・問題集を自分で選ぶ

学校や塾から指定された範囲の中であっても、どの参考書・問題集を使うかを自分で選べる場面があれば、積極的に選んでみましょう。

誰かに教える・説明する立場になってみる

友達に解き方を説明したり、自分の言葉でノートにまとめたりすると、「教わる側」から「扱う側」に立場が変わり、自律性の感覚が生まれやすくなります。

質問2「できる感覚」を積み重ねる方法

できる感覚は、科目全体ではなく小さな単位で積み重ねていきます。得意科目との比較で苦しくなっていた人ほど、まずこの単位を変える作業から始めると効果を感じやすくなります。

科目全体でなく「分野」単位に分解する

「数学が苦手」ではなく、「二次関数の最大最小が苦手」というように分野を細かく分けると、できる分野とできない分野がはっきり見えてきます。得意科目と比べて「できない」と感じていたのは科目全体の話であり、分野単位まで分解すればできる分野が1つでも見つかり、それが有能感の土台になります。

間違いノートで「できたこと」を記録する

間違えた問題だけでなく、「前はできなかったが今はできるようになった問題」も記録しておくと、自分の成長を後から見返して実感できます。

小さな目標を立てて達成を確認する

「今日はこの分野の問題を5問だけ解く」といった小さな目標を立て、達成できたかどうかをその日のうちに確認する習慣が、有能感を積み重ねる近道になります。

質問3「つながり」を見つける具体的な探し方

つながりは、探し方を変えるだけで見つかることが多くあります。

志望校・将来の仕事との接点を書き出す

志望校の入試科目でその科目がどのくらいの配点を占めるか、志望学部でその科目がどう使われるのかを一度書き出してみましょう。数字や事実として接点が見えると、「意味がない」という感覚が弱まっていきます。

日常生活や興味のある分野との接点を探す

世界史なら好きなアニメや映画の舞台になった時代、化学なら料理や洗剤など日常の現象と結びつけると、科目そのものへの興味が生まれやすくなります。

どうしても接点が見つからない場合の考え方

無理につながりを作ろうとしなくても構いません。「合格点を取るための配点の一部」として割り切り、質問1・2で意欲を補う方法に切り替えましょう。

それでもやる気が出ないときに試したいこと

3つの質問を試してもすぐには意欲が戻らないこともあります。そんなときの考え方を整理します。

質問 満たす欲求 今日できる行動
選べる範囲 自律性 勉強の順番・参考書を自分で選ぶ
できる感覚 有能感 分野を分解し、できた問題を記録する
つながり 関連性 志望校の配点・日常の例を書き出す

Q. 3つの質問を全部試したのに意味が見いだせないままです

すべての科目に自分なりの意味を見いだす必要はありません。合格のための配点の一部と割り切り、質問1・2で「選べる範囲」と「できる感覚」を積み重ねる方向に重心を移すだけでも、十分に机に向かいやすくなります。

Q. 一人で考えても堂々巡りになってしまいます

一人で抱え込まず、学校の先生や学習塾など第三者に話を聞いてもらうのも一つの方法です。自分では気づけない「つながり」や「できている部分」を、外から指摘してもらえることがあります。

そうした相談先の一例として、松山市の大学受験個別指導塾「My Self_Learn」では、苦手科目の分野分解や学習計画を一人ひとりの状況に合わせて一緒に作成しています。詳しい指導内容や料金は公式サイトでご確認ください。

また、やる気が脳のどこで生まれるのか仕組みから知りたい方はこちらの記事も参考になりますので、あわせてご覧ください。

苦手科目の「できる感覚」を記録する間違いノートの作り方はこちらの記事で詳しく解説しています。

苦手科目に意味を見いだせないときの3つの質問と対処法:まとめ

苦手科目に意味を見いだせないのは、「つながり」「できる感覚」「自分で選べる範囲」のいずれかが欠けている状態だと考えられます。「自分で選べる部分はどこにあるか」「どこまでならすでにできているか」「今の自分や将来のどこにつながっているか」という3つの質問を自分に投げかけ、小さくできることから一つずつ試してみてください。すべての科目に無理に意味を見いだす必要はなく、できる感覚と選べる範囲を積み重ねるだけでも、机に向かうハードルは下がっていきます。

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