地理の勉強法が分からず、教科書や参考書の用語を覚えても、模試や共通テストの点数が安定しないと感じていませんか。
地理は暗記科目だと思われがちですが、実際の共通テストでは、覚えた知識をそのまま答える問題よりも、
統計表や地図、雨温図などの資料を読み取って考える問題が中心になっています。
この記事では、地理の点数が安定しない原因から、系統地理と地誌のつながらせ方、
統計や雨温図の具体的な読み解き方、復習の手順まで、大学受験を控える高校生に向けて解説します。
この記事の結論①地理は暗記量よりも、系統地理で学んだ「理由」と地誌の具体例を結びつけられるかで差がつく。
②雨温図・統計表・地形図は、読み取る手順をあらかじめ決めておくと迷いにくくなる。
③覚えた知識は白地図や過去問でアウトプットし、間隔を空けて復習することで得点力に変わる。
地理の点数が安定しない、よくある3つの原因
地理の点数が伸び悩む背景には、勉強量そのものより、取り組み方に原因があることが多いです。
まずは自分がどの段階でつまずいているかを確認しましょう。
用語だけを単語帳のように暗記しようとしている
「モンスーン」「プランテーション農業」といった用語を単語帳のように覚えても、
なぜその地域でその現象が起きるのかという理由まで理解していないと、少し角度を変えて出題されただけで対応できなくなります。
用語と理由をセットにしないまま覚えると、忘れるのも早くなります。
系統地理と地誌のつながりが整理できていない
地理は、気候や地形などをテーマ別に学ぶ「系統地理」と、地域ごとに学ぶ「地誌」
で構成されています。
系統地理で学んだ原理を、地誌の具体例に当てはめられていないと、同じような知識を地域ごとにバラバラに覚え直すことになり、
負担が増えてしまいます。
統計・地図・雨温図を読み取る演習量が不足している
知識を覚えるだけで満足し、統計表やグラフ、雨温図を実際に読み取る演習を後回しにしていると、
本番で資料の見方が分からず時間だけが過ぎてしまうことがあります。
資料の読み取りは、知識と同じくらい練習が必要な技能です。
補足大学入学共通テストの地理は、現在「地理総合,地理探究」という科目名で出題されています。
以前使われていた「地理B」という科目名は、現在の入試制度では使われていません(現行の地理総合・地理探究の前身にあたる科目です)。
参考書で古い科目名を見かけた場合は、この点に注意してください。
系統地理を土台にして、地誌は「理由」とセットで覚える
系統地理と地誌のどちらから手をつけるかで、その後の負担は大きく変わります。
学ぶ順番と覚え方の工夫を確認しましょう。
系統地理から地誌へ進む順番を守る
気候・地形・農業・工業といったテーマを場所に関係なく学ぶ系統地理を先に固めておくと、
地誌で特定の地域を学ぶときに、「なぜこの地域でこの産業が発展したのか」を系統地理の知識から説明できるようになります。
地誌から先に手を広げると、地域ごとの丸暗記になりやすいため、順番を意識することが大切です。
地誌の具体例は気候・地形・産業の理由から逆算する
たとえば「東南アジアで稲作が盛んである」という事実だけを覚えるのではなく、
モンスーン気候による降水量の多さ、平野の地形、人口密度の高さといった系統地理の知識から理由を逆算して説明できるようにすると、
単独の暗記より忘れにくくなります。
理由を説明できる知識は、統計問題で選択肢を絞り込む手がかりにもなります。
白地図に自分の言葉で理由を書き込む
地誌を復習するときは、白地図に地名や産業を書き込むだけでなく、余白に「なぜそうなるのか」
を自分の言葉で一行書き添えると、系統地理と地誌を結びつける練習になります。
書き込んだ白地図は、そのまま自分専用の復習教材として繰り返し使えます。
統計・雨温図・地形図を読み解く具体的な手順
資料の読み取りは、勘や慣れに頼るのではなく、確認する順番を決めておくと安定して得点しやすくなります。
代表的な3つの資料の読み方を確認しましょう。
雨温図は気温の年較差と降水パターンから絞り込む
雨温図を読むときは、まず最も寒い月と最も暑い月の気温差(年較差)を確認し、
次に降水量が一年を通して多いのか、特定の季節に偏っているのかを見ます。
この2つの情報を組み合わせて気候帯の候補を絞り込むと、細かい数値を暗記していなくても、
消去法で正解に近づけることがあります。
たとえば最も寒い月の平均気温が大きくマイナスになっているか、年間を通して降水量に大きな差があるかを見るだけでも、
教科書に載っている気候区分の一覧表と照らし合わせて候補を絞りやすくなります。
統計表は上位・下位だけでなく差の大きさに注目する
統計表の問題では、1位が何かを覚えることよりも、上位国と下位国の間にどれくらいの差があるか、
年ごとにどう変化しているかを読み取る力が問われます。
国名を暗記するのではなく、「なぜこの国が上位にあるのか」を、教科書や資料集に載っている系統地理の説明と結びつけて考える練習をしておきましょう。
地形図は等高線と土地利用の記号をセットで確認する
地形図の問題では、等高線の間隔から傾斜の急さを読み取り、土地利用記号と組み合わせて、
その場所がどのような目的で使われているかを推測します。
等高線だけ、記号だけを覚えるのではなく、2つを重ねて読む練習を過去問で積んでおくと対応しやすくなります。
| 資料の種類 | 確認する順番 | 注意点 |
|---|---|---|
| 雨温図 | 気温の年較差→降水パターン | 数値の暗記より季節変化の形に注目する |
| 統計表 | 上位・下位の差→年ごとの変化 | 国名でなく理由を意識して覚える |
| 地形図 | 等高線→土地利用記号 | 2つを重ねて読み取る |
覚えた知識を得点力に変える復習とアウトプットの方法
知識や資料の読み方を理解しても、思い出して使える状態にしておかなければ本番で発揮できません。
復習の具体的な進め方を確認しましょう。
白地図テストで想起練習(アクティブリコール)する
覚えた内容を見ながら確認するだけでなく、白地図や自作のまとめノートを見ずに、
地名や理由を思い出しながら書き出す練習が効果的だとされています。
見て覚えるインプットだけでなく、思い出す練習(想起練習)を挟むことで、
記憶の定着を確認しながら進められます。
間隔を空けて繰り返し復習する
一度覚えた内容も、時間が経てば忘れていくものです。
覚えた直後だけでなく、数日後、1週間後というように間隔を空けて繰り返し復習すると、
記憶が長く残りやすいと言われています。
地誌の単元ごとに復習のタイミングを決めておくと、忘れる前に思い出す練習ができます。
過去問は解いた後の「思考の道筋」を確認する
過去問を解いたら、丸付けをして終わりにせず、正解にたどり着くまでにどの資料のどの部分に注目すればよかったのかを確認しましょう。
間違えた問題は、知識が足りなかったのか、資料の読み方が甘かったのかを区別して復習すると、
同じタイプのミスを減らせます。
A. 迷ったら系統地理から始めてください。系統地理で学んだ気候・地形・産業の考え方は、そのまま地誌の理解の土台になります。すでに地誌から進めてしまった場合も、区切りのよい単元から系統地理に戻って構いません。
理系で地理を選択する受験生が両立させるコツ
化学や数学に時間を取られがちな理系受験生にとって、地理はどうしても後回しになりやすい科目です。
限られた時間で結果を出すための工夫を確認しましょう。
地理に使う時間をあらかじめ決めておく
まとまった時間が取れないまま模試が近づき、焦って地理に時間を割きすぎると、
理系科目の対策が手薄になりかねません。
1週間のうち地理に使う時間をあらかじめ決めておき、その範囲内で系統地理の復習と資料演習を進めると、
他教科とのバランスを保ちやすくなります。
スキマ時間を統計・地図の反復にあてる
まとまった学習時間を地理だけに割くのが難しい場合は、移動時間やちょっとした空き時間を、
白地図の見直しや統計の暗記に使うのが現実的です。
化学や数学の対策時間を削らずに、地理の知識を積み重ねられます。
満点を狙わず安定した得点を目指す割り切りも選択肢
理系受験生にとって、地理で満点近くを狙うために資料読解の細部まで時間をかけるより、
基本的な系統地理と地誌の理由づけを固め、資料の読み方の型を身につけて、
安定した得点を確保するという割り切りも現実的な選択です。
時間対効果を意識した優先順位づけが、受験全体では重要になります。
地理だけでなく受験全体の学習計画に悩んだら
地理の勉強法のコツを押さえても、化学をはじめとした他教科とのバランスが崩れていては本末転倒です。
覚えた内容を、使える状態まで定着しているかを確認する仕組みは、地理に限らずどの科目でも重要になります。
My Self_Learnは愛媛県松山市を拠点に、化学の受験対策を中核としながら、
生徒ごとの学習計画や確認テストによる理解度の確認を重視しています。
「覚えたつもり」を早い段階で見つけ、学習計画に反映していくこの考え方は、
化学に限らず地理のような暗記科目にも応用できる部分があります。
科目全体のバランスや受験戦略まで含めて相談したい方は、進路相談も選択肢のひとつです。
また、覚えた内容を思い出しながら確認する具体的なやり方を知りたい方は、
アクティブリコール(想起練習)のやり方や、時間を空けた復習のスケジュールについては、
忘却曲線を使った復習スケジュールの作り方で詳しく解説していますので、
あわせてご覧ください。
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